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圧倒的存在感 『イレギュラーシュリンク』について

最も国際的な革の展示会の一つとされるAPLF。香港で開催されたアワードでは日本で唯一、タンナー・山陽のイレギュラーシュリンクが最高賞の”Best of APLF Awards”を受賞しました。その挑戦は「シュリンクレザー」をさらに進化させ、さらに高付加価値化すること。長年、お客様とともに培ってきた発想と技術が、伝統的な革づくりに新たな風をもたらしたのです。意図的にシボが不均一になるように加工することによって、自然で高級感のある風合いを持たせた革。高いレベルの職人技を新たな視点で見直すことによって、オンリーワンの高級レザーラインとして、世界中のものづくりに携わる人に響くものが生まれました。




イレギュラーシュリンクの特性
イレギュラーシュリンクは、その名の通り不均一なシボが特徴です。
通常のシュリンクレザーは空打ちタイコと呼ばれる設備に革を入れ、長時間回転させてシボを形成します。部位ごとの繊維密度の違いによりシボの大きさは異なりますが、全体としては均一に仕上がります。
対してイレギュラーシュリンクは、鞣し工程の前段階で皮の入ったタイコに銀面を収縮させる特殊な薬品を投入しています。さらに、タイコの回転速度やタイミングを一定に保つのではなく、停止時間を長く取り、タイコ内の薬品濃度にムラを生じさせ、意図的に大きく収縮する部分とそうでない部分を作り出しています。
このプロセスを経て完成した革は圧倒的な存在感を放ち、まるで恐竜の肌のような他に類を見ない革となっています。


今回のコラムでお話しさせていただいたイレギュラーシュリンクを用いたラインナップを、7/3より始まる日本橋高島屋S.C.でのPOP-UP STOREで限定先行販売させていただきます。
アイテムの詳細については、後日コラムやSNSを通じてご紹介いたします。


それではまた、次回の投稿で。



※タンナー山陽は食肉の副産物の原皮だけを材料に、LWG(Leather Working Group)認証を基に生産した、持続可能な天然皮革を使用しています。LWG(Leather Woking Group)について  Thinking Leather Action~実は、革ってサステナブル。~ 

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